2009年12月29日

★天空

昔人々は昼間にも星が見えて
それを当たり前に思って
遠くまで澄み渡る空気の中
世界は果てがあると知っていた

今僕たちは世界を知らない
意味や意義や意図や意思を
全て踏みつけた先には
星の見えない夜が広がっていた

知ったかぶりはやめなよ
その数字は誰が作ったんだ
目を閉じて見てみなよ
天空は蠢いているだろう

孤独を超えた闇の先に
果てを超えた虚空を掴む
まだ知らない永遠の初歩
それすら不明なことを喜ぶよ

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posted by rakuha at 02:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ★嫌いな歩道のまま | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月25日

★すくい



世界をスプーンですくい取っても
誰もが気付かないふりをする
全てを押しつぶしてもまだ
「信じる」なんてものにすがるんだろう

一粒の愛に殺された僕が
君たちをどうしようといいじゃないか
それでも理は呪縛を続け
世界は今日も空転する

泣かない叫ばない求めない
心を殺してただひたすらに
世界をすくい続けて
時を消費していく

世界を見下ろし続けていたら
自分の足元を見失った
救いなどありはしない
それを知っているはずなのにまだ

猫
posted by rakuha at 13:45| Comment(1) | TrackBack(0) | ★嫌いな歩道のまま | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月20日

★権利

信じてきたものを作るものが
信じられないと知った時
結局信じた自分がバカだと気付く
わからないものを知ることは
わかりあえないことを知ること
結局何も得られないままなんだ

大安売りの言葉
時にはすがりつきたくなる
努力すればとか
願い続ければとか
でもみんな知ってる
敗者は泥の底で見えないだけ

あっちの手をつないだら
こっちの心がはなれてた
そんなことを繰り返しているうちに
何もかもを失っていた
虚栄心も拙い仮面も
本当は大事なものだったのに

夢をあきらめました
だからもう一度機会を
せめて目の前にあるものに
触れるぐらいの権利を
信じない勇気を
ただそれだけでもいい

kennri.jpg
猫
posted by rakuha at 11:10| Comment(1) | TrackBack(0) | ★嫌いな歩道のまま | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月17日

★喜屋武岬にて


風を拒むものはなく
遠く大陸まで風は抜け
こだわっていた思いが
流されていくのがわかる

涙にとって心は
わがままな支配者
ただ悲しむだけの
意気地なしと罵っている

ひび割れた崖の内に
刻みこまれた鮮血
繰り返さぬことさえ
誓えぬ時代 時代?

今ここに誰かの憎しみが降り注いだとして
受け入れる準備なんて全くない
ただ涙を流してその姿をさらしてる
言い訳だらけの反省

風がやんだときは
ここはただの岬
日常へ帰る準備を
あっさりと終えてしまった

猫
posted by rakuha at 19:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ★嫌いな歩道のまま | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月15日

★天空の門


ある日、宇宙からの強い光線によって、天使たちが滅びてしまった。そのため神々は、仕方なく悪魔たちに助力を願った。
 ある悪魔は言った。
「いい気味だ、どうせならお前たちも滅んでしまえばよかったのに」
 またある悪魔は、こう言った。
「天使の仕事に耐えられるなら悪魔になってねーよ」
 さらにある悪魔は言った。
「うぜえよ」
 結局神々は、これまで天使たちが行っていたことを自分たちでしなくてはならなくなった。
 ある神は言った。
「こんな激務には耐えられない」
 またある神はこう言った。
「これでは神か奴隷か分からん」
 さらにある神は言った。
「だりい」
 こうして鬱憤の溜まった神々は、他の神々を支配して自分は楽をしようと考えた。神々は天使の仕事ばかりか、本来の任務も全くせずに争いばかりを繰り返した。大地は荒廃し、人々の間には悪が蔓延した。世界は無茶苦茶になってしまった。
 何百年もの間争いが続いた後、ようやく一柱の神が頂点に君臨し、他の神々を従えることに成功した。しかしその時にはもう、人々どころか、全ての生物、そして悪魔までもが死に絶えていた。
 神々にはもはや、するべき仕事が残されていなかった。以来、神々は天空の門にがっちりと錠をかけ、大地に降りてこようとはしなくなった。
 今も神々は天空で生きているとの話だが、彼等を神々と呼んでいいのかさえも疑わしいものである。

猫
posted by rakuha at 11:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ★小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月14日

★千年と二時と君の吐息と


僕の苗字は
遠い昔に
刀を磨いて
獲ったものだと
聞かせてくれた
祖父の言葉を

繰り返したら
千年前の亡霊が
僕の勇気を
少し膨らませたから

言えそうなんだ
君にこの近さで
あと十分と少し
針が重なる前に
言えたなら
きっと君も僕と
同じ苗字を
自慢できるよ

三本の針が重なる時
二人も心繋いで
亡霊になる日までの
短い誓い交わした

猫
posted by rakuha at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ★嫌いな歩道のまま | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月09日

★ねえ、君となら



 君が見付けてくれた湖で。
 僕は間違って黒い服を選んでしまいました。君は生真面目に「死に装束なのに」といって、白いTシャツを着てきたのに。僕はまた間違ってしまいました。それでも君は、僕を許してくれます。
 君が見付けてくれた湖は、とても澄んでいるけど、世界一綺麗ではなさそうだから、好き。そして君も、世界一ではないけれども、とっても綺麗です。
 でも、二人は途方に暮れました。入水自殺のやり方がわからなかったからです。
「ゆっくり入ってくの?苦しくなって戻ってきてしまうわ」
「でも、飛び込むような場所もないよ」
「困ったなぁ。経験者に聞いてくるんだった」
 仕方ないので、二人でビスケットを食べ始めました。指をなめる君の仕草が僕は大好きです。
「かえろっか」
 君は言いました。
「そうだね。帰ろうか」
 僕も言いました。
「帰りのチケット、ないや」
「そうだね。でも、ねぇ……」
「ん?」
「君となら、歩いて帰ったっていいよ」
 君は、いつもどおり僕に微笑んでくれました。僕は、今日も幸せです。

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posted by rakuha at 15:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ★小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月05日

★渡り鳥


嫉妬深い夜は
ただ過ぎ去るのを待つ
鳥目のふりをして
何も見ずに過ごす

独占欲の配下では
魅力は半減するから
遠い島へ渡る
すべては私のため

綺麗だけを求めるなら
どんな羽根でももいだらいいでしょ
心の奥光る真実に
辿り着きたいとは思わないの

新しい止まり木は
最初だけ優しい
光までの距離を測り
また飛び立つ日のために
心を洗い直すの
そしてまた夜が訪れる

猫
posted by rakuha at 05:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ★嫌いな歩道のまま | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月04日

★「詩を書く人」

 某SNSで似た名前のコミュニティに入っており、そこで発表したものを主にこのブログに乗せています。

 そのコミュの名前が僕は好きです。「詩を書く」というのは書く人にとっては自然なことで、「詩人になる」や「詩を読んでもらう」だとちょっと堅苦しいとも思うのです。

 詳しいことはわかりませんが、現在詩を書くだけで生計を成り立たせている人はごくわずからしく、「詩人になる」というのが具体的にどういうことなのかもわかりにくくなっていると思います。それでも詩を書く人はたくさんいます。ネット上にもあふれかえっています。

 この詩へのエネルギーが「詩を読む人」にもっとうまく伝わればな、と思います。

 まあまとまりのない文章ですが……とにかく「詩を書く人」として、もっとなんかできることはないかなあ、ともやもやしているのです。

猫
posted by rakuha at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ★雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★不必要


上りの階段は下りにもなるなんて
嘘ついて慰めてくれたんだね
ぼろぼろになった膝じゃ
引き返すことなんてできないよ

僕が一人で歩きだすために
君は思い出の欠片になった
本当に必要なことは
立ち止まる場所だったのに

優しさは自らの翼を
白く見せるためのもの
その手が届くことこそ
最高の厳しさだった

誰にも見られていないから
たた漠然と進む
誰かより高くへ
積み重なっていく称号

君の代わりを手に入れて
踏みつけて踏みつけられて
ここはどこだろう
絶対的な不必要を抱く

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posted by rakuha at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ★嫌いな歩道のまま | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする