2011年06月30日

★君の名


君がざっくり付けた傷から
新しい芽が噴出した
学者が来て言ったよ
「新種だ ただ 名付けるほどではない」
伸びていくものの中に
美しいものを見つけたから
僕が名前を付けた
もちろん君の名だ

すくすくと育って
秋には実を付けた
食べたらまずかった
噂を聞きつけて
君がやってきた
君は幹に傷を付けて
樹液を吸った
君の名を読んだ
二人の君がこちらを向いた

120年後
土になった僕が見上げる先で
まだ成長し続けている
傷付けられることなく
伸び続ける先には
限界が必ず待っている
君の名を呼んだ
誰も応えない
いや この胸が震えている
君は世界中に散らばっていた
そして
僕は僕を傷付ける
新しい芽が噴出した

猫某サイトに発表したものです。眠らせておくのも何なので。
そういえば『舟』という短歌の機関誌に「レンタルプラトン」という詩を載せていただきました。
プラトンの口も借りたい。
posted by rakuha at 19:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ★レディ・プロティノス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/212615355

この記事へのトラックバック