2008年01月18日

★作りかけの港の話


造りかけの港はひどく哀れで
蟹の群れが泡を捨てている
天に突き刺すクレーンは
目的を失い風をなじる

公園にベンチはない
バス停に人もいない
語るほどの夢もない
口にすることすらない

フェリーだけは誇らしげだ
今日も無事を誇り帰ってきた
カモメ達が群がっている
何を貰えるつもりだろうか

造りかけの港は今日も静かだ
対岸の火山が見下ろしている
波は関心なく穏やか
目的はまだまだ流れ着かない

猫
posted by rakuha at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月17日

★車輪の中


生まれてからずっと
車輪の中で暮らしている
誰も気付かないから
そっと目を回すよ

遠いところにも行った
白すぎる空
赤すぎる海
全部回っていた

夜になると星々が
僕のことを見つめるよ
車輪から飛び出して
捕まえに行きたい

今日もまたどこかで
新しい中を見る
それが全てだ
そっと目を回すよ

猫
posted by rakuha at 12:03| Comment(1) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★落書き


・ここは落書きボード

《では最初に。
 あなたは何ですか》

《死にたい。
 でも生きたい》

《僕の財布を見つけた方は
 ほくそ笑んでください》

《愛してる》

《うそ》

《明日は駅前に三時。
 遅れないでね》

《まつげが邪魔》

《いらないものが多すぎる。
 いらないものもいりすぎる》

《では最後に。
 あなたは何ですか》


 全部、自分で書いた。 

猫
posted by rakuha at 12:01| Comment(1) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月13日

★イクサ


作戦中だ意味は全て
全体のために死ぬのは愚か
毎回同じだと単に決め付け
今回限りだと常に言い訳

凱旋の音楽にラリれ
陶酔中は善を思い込みガイア
君はただの肉の人形
それでもしたり顔で愛を語る

星座の中で舞を踊る
柵の中で草を食らう
井戸の中じゃ治外法権
戦車の下で爆破の輪廻

海岸沿い 祇園の橋
待ちわびすぎ 車道のひび
ユメの終わり 米のタタリ
イクサのことだ それは事も無し

猫
posted by rakuha at 18:50| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★回帰


小さな鏡に吸い込まれて
向こう側の世界に
行けるかと思った幼すぎる私

今では現実を追い求めすぎて
鏡は大きすぎるもの買った
そんな自分を見てみたら

小さいよ 結局 小さいよ
小指の先ぐらいしか映ってない
笑ったよ なぜだか 笑ったよ
このままなくなっちゃうかもしれない

顔に付いたもの全部流して
一つずつ私を取り戻していく
束の間の安心へ、回帰する

猫
posted by rakuha at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月08日

★屍カウンセリング

屍カウンセリング
君は何にこだわっている
ここから始るのは
一方的な攻撃だろう

屍カウンセリング
君は答えること拒む
こんなに楽しげなのに
一人きりで閉じこもるのかい

ジャンプしてロック奏でる
玩具見て防具はだける
細部捨てロングトラブル
腐敗後悔打開絶対

屍セルフカウンセリング
君はもう僕から自立した
壊れて初めて言える
一番君が好きだ

猫
posted by rakuha at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月05日

★偽・裸・義・裸




この手は伸びるんだろう
優しき偽りのため
亡くしてしまったものを
覆い隠そうとして

二人は脱ぐんだろう
傷つけやすいからこそ
傷つけあえない姿
正しさで抱き寄せて

限りない想いを
注ぎ込むつもりなら
もっと段階が必要だった
弱者が混ざりだす

この手は迷うんだろう
そこが出発の目印
僅かばかりの迷い
今はそれすらない ギラギラ

猫
posted by rakuha at 11:15| Comment(1) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月02日

★スターライト


白い屋根の家
赤い僕の腕
青いはずの顔
そして スターライト 金色の

痒くなる心
痛くなる胸
病み果てた全て
そして スターライト 癒しの

瞬く川の中で
光に埋もれる恒星
君に僕の名を捧げよう
忌まわしの紋章を

凍えてく体
怯えてる本性
錆び切った真実
そして スターライト スターライト

猫
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★旅の果て


曇りは遠くの空に
私は心臓を捨てた

空港を降り立ったときに
全てがざわつき始めた
モノレールの到着する音
どこまでも山が見えない

ドミトリーのベッドの中
ソウルヘッドの新曲を聴く
湿った空気と心
涙だけが乾く

次来たバスに乗ろう
基地を回り進む
砂地に落としたコンタクト
ぼやけても美しい海

魅力的な笑顔
ただ笑うだけの私
旅は恋を拒む
私を浮き彫りにするから

裏返った魚と
食べ過ぎた蕎麦で
悲しみを乗り越え
現実をかみ締め

曇りを越え帰る
心臓の痛みを抱いて
まだ私は生きる
そう、私は生きる

猫
posted by rakuha at 06:11| Comment(1) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月30日

★メランコリー


筆ペンを三本折る
右手が真っ黒になる
君への思い募る
刻まれた烙印痛む

銀色の瞳光る
淡い想い終わる
嘆けば誰かに届く
そんな同情はいらない

傷つけた人を
何故まだ求めるのか
傷ついたことを
見せ付けるためか
ぐらついたことを
悟られたために
砕け散った言葉
狂おしいメランコリー

万年筆を叩き付ける
文字なんかじゃダメだ
鋭い刃物が欲しい
この体に烙印をもう一つ

猫
posted by rakuha at 16:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月27日

★震え上がる果実


灰色が支配する夢の中で
あなたが撒いた種が色を放った
手を伸ばし掴もうとして
現実に巻き戻される

踊り子たちの砕けた誘惑に
舞い飛んだ星の群れ
乾ききった血管に
追憶が逆流する

足掻けば足掻くほど
真実が増幅する
惑えば惑うほど
震え上がる果実

二度と起き上がらぬよう
不法な呪文かけても
あなたの撒いた種は
ぼたぼたと実を落とし続ける
そしてまた現実へと

猫
posted by rakuha at 10:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★永遠


時が永遠ならば
再び機会はあるのだろうけど
知る術がないために
後悔するしか仕様がない

嘆きは土の底に
染み込んでいくものなのか
影は濃くなっていく
限りなく遠く目指して

だとしても 過ちは過ち
傷ついた人は 二度と起き上がらない
だとしても 私は私
平然の顔 貼り付けている

時が永遠ならば
再び同じことをするのだろう
知る術がないことが
救いになることもある

猫
posted by rakuha at 10:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月24日

★マザーキャット

みんな家に帰るとお母さんがいると言うから
僕が猫と呼ぶものをみんながお母さんと呼ぶのだと思っていた

ある日僕から僕のかけらが這い出てきて
僕に全てを指示してくれた
だから一人でやっていけたのだ
いつからからか猫と二人きりで生きていた

その猫は勝手に住み着いて勝手に寝ていたから
僕も勝手に生きていくだけだった
でも時々その猫がいなくなると
胸の奥がざわついてしまう

僕はその猫をお母さんと呼び
いつしか普通に大人になっていた
よぼよぼのお母さんはあくびばかりしている
そういえばかけらを見かけなくなった

気が付くと一人でもなんでもなくて
そして二度とお母さんは戻ってこなくなった

猫
posted by rakuha at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★美しいもの


はがれた爪が伸びるのをじっと見ていた
それが唯一の幸せだと言っていた
傷ついた思い出と膝を抱えて
「美しいものはもういらない」と呟いた

ブルーシートの水溜りの
月の数を数え終わり
最後に何か付け足した
それが何かまだ知らない

固形物が喉を通らなくなった
最後の一つの幸せを欲しがっていた
傷つかない残酷な笑みを浮かべたら
「美しいものはやっぱり嫌い」と呟いた

関節が固定されていく
季節はまだ変わらない
望んだものは全て
やはり傷つけられていくんだ

爪だけはまだ伸び続ける
君は何も語らなくなった
涙をいつまでも堪えていた
美しいものを流してはいけない

猫
posted by rakuha at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月21日

★野犬


野犬の群れに混じったって
誰も気付かない薄汚れた
やけっぱちの目をしているのに
何で見つめているんだ

その優しさはまた苦しませるよ
期待は失望へと進化する
尻尾巻いて逃げる準備さ
壊れたものに手を触れちゃいけない

簡単に言うことほど
難しい真実あるさ
世界は常に傾いている
要領のいい人たちの方に

野犬の群れが去ったら
孤独が轟音たてるけど
ここが耐え時なんだ
でもまだ見つめていた……

猫
posted by rakuha at 17:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★風を作る


知らなかったのだけれど
風を作る人がいる

彼はずっとそこにいる
風はどこかに必要だから

けれども彼は忘れてと言う
風は誰のものでもないから

心に刻んで行こう
風の吹く方へと進む

猫
posted by rakuha at 17:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月18日

★名前がない


五色のペンに入れなかった色
全部受け入れて絵を描く

僕らはいつだって
裏側から世界を見る
影絵をやり尽くして
それでも残った影

夏の焚き火と
焼けた右袖
乾いた唇が
今でも胸の中

名前を付けられなかったペンたち
少しずつ秋に移ろおう

猫
posted by rakuha at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★渓谷下り


あの空からこの谷間で
同じ風吹いているんだろう
いらないもの全て忘れて
ただ歩き続けていこう

濡れた枯れ葉は
いつか砕け散るんだろう
それは誰にも
訪れる安息

甘い休憩は
揺れる吊り橋と
香る木漏れ日の
融和した輪郭

消えた足跡と
銀色の辻褄
さようならを言うよ
全てのこの時に

猫
posted by rakuha at 15:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月17日

★幸せ


香り 嗅ぐ
息を する
再び する
幸せ だろ

誰が 言う
意味 無い
けど 今は
幸せ だろ

君は 叫ぶ
死を 選ぶ
けど 駄目
今は 駄目
息を しろ
ただ しろ
馬鹿 野郎
幸せ だろ

猫
posted by rakuha at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月12日

★リモートコントロール


今からブラジル人を動かします
祈りとか念とか思ったでしょ
いや私もわからんのですが
洗濯 炊事 掃除 昼寝
全部終わったらブラジル人がスキップ

信じなくてもいいんですが
確かめたくなって
ブラジルに行きたかったんですが
洗濯 炊事 掃除 昼寝
しなきゃいけないことはめぐり続けていて

ある日風邪を引いたので
全部たまったままで
朝寝 昼寝 昼寝 昼寝
ああ今日はどうしたことか
ブラジル人はスキップしないのですね
あらあら私の体が
勝手に動き始めました
リズムに乗ってスキップ
誰かしら私のリモコン
隠しておいたはずなのに

猫
posted by rakuha at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ★poembird | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする